とうふの毎日

モーニング娘。を中心にハロー!プロジェクトを応援しています。基本的にアイドルが幸せでいてくれるならなんでもいいスタンスのゆるいヲタク。

モーニング娘。’20 『KOKORO&KARADA / LOVEペディア / 人間関係No way way』

発売から少し時間が経ったけど、感想を残しておきたいので書く。



2020年1月22日に発売されたモーニング娘。68枚目のシングルであり、15期メンバーの初参加シングルとなった本作。

この3曲だと発表されたとき、あれ?『Hey! Unfair Baby*1』は入らないのか?と思ったり、
公式から『LOVEペディア / 人間関係No way way』について以下のように説明され、

「LOVEペディア」と「人間関係No way way」は、メロディーが同じ楽曲。
しかし、歌詞が全く違う内容で、アレンジやダンス、さらには歌のパート割りも全く異なっており、一つのメロディーで二通りの楽しみ方をしていただける、という、モーニング娘。史上初めての企画に挑戦しています!

ニュース詳細|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト


……ん?どういうこと?と思ったりした。


でも今は、この3曲のバランスが最高だなあと思うに至っている。



◆KOKORO&KARADA

初めて聴いたのは、モーニング娘。'19コンサートツアー秋~KOKORO&KARADA~だった。
このツアー、1曲目がこの曲なので、会場は開演早々とんでもない空気に包まれる。

初めて聴いたときは「なんだこれ」と思った。いつも通り。
これはハロプロ、特につんく♂氏が手掛ける楽曲に多いのだが、最初は大体よく分からず首を傾げる。
「今回の曲あんまり好きじゃないかもな…」とまで思うこともある。
一度聴くだけでは良さが分かりにくい、というか脳の処理が追いつかないのだ。
『Are You Happy?』のときも最初は、よく分からない曲だし「ここから出して」と叫びながらぐるぐる回るメンバーを見て怖すぎわろたと思っていた。今となっては何がよく分からなかったのか分からない。


初めて聴くのがライブやライブ中継映像などが多いのも、分かりにくい原因のひとつなのかもしれない。
ライブとその音源では大まかなメロディーしか耳に入らないし、メンバーの様子を目で追うのに夢中になってしまう。


だから初めてCD音源を聴いたときに、大量に散りばめられた細かい音にびっくりする。
「え?こんな曲だったっけ?」と思ってもう一度聴く。たしかに聞こえる。
むしろなんで今まで聞こえなかったんだと思うくらい聞こえる。
今まで聴いてた曲と全然違う曲になるこの瞬間が、たまらなく好きだったりする。

そうやって何度も聴き返しているうちにその曲にどっぷり浸かって抜けられなくなる。
結果、ヲタクは咄嗟に感想を求められると「この曲はやばい」としか言えない。

一度聞こえるようになったらライブでも聞こえるのだ。
曲が鮮やか。今まで私は水中で音楽を聴いていたのかと思うくらい違う。
こんなにも細かい音やリズムを感じていたのかと、ステージで歌って踊っている娘。たちに改めて惚れ惚れする。

そしていつの間にか、CD音源よりも生々しく実力を感じられるライブでのパフォーマンスに魅了されていく。


話が脱線してしまったけどKOKORO&KARADAってそんな良さがあって、とてもワクワクした。
イントロから息をのむ。サビ前の少しのインスト。間奏。
初めて聴いたときに不思議だと思った部分がすべて心地よい時間に変わる。
聴けば聴くほど呑み込まれていく、怖くてきれいな深い音の闇。

そこにモーニング娘。の声とパフォーマンスが合わさると、
きれいともかっこいいとも少し違う、今のモーニング娘。にしか出せない独特の世界観ができあがる。

佐藤優樹さん、小田さくらさん、譜久村聖さんによる超高音ファルセット、すごい。

そもそもこの曲が歌える時点で全員すごい。
InstrumentalやREC映像で分かるのだが、メロディーの音程やリズムの目印となる音がほとんどない。
この世界観にしてこの音数の少なさというのにまず度肝抜かれたが、これを歌っている娘。たち、何者なのだ…。
各々の身体の中のメトロノームを信じるしかない。しかも踊りながら。

筆者がInstrumentalを聴きながらカラオケチャレンジしたら、一瞬で音程もリズムも飛び立っていった。


そんなこんなで永遠に噛めるスルメ、KOKORO&KARADA。
永遠に飽きがこない。これは、すごいぞ。




◆LOVEペディア

イントロで分かる明るい世界。かわいい。
サビ始まりの曲らしく、疾走感があって心を掴まれる。

なんでもかんでも調べようとする現代っ子な女の子の話。
悩みながらも楽しそうに恋愛をして「なんか人生いいね」と言っちゃう等身大のかわいさが良い。

作詞の児玉雨子氏が描く女の子は切ない恋をしていることが多いので、こういう曲はめずらしい。
たまには楽しい恋愛するのもいいよね。

15期の岡村ほまれさんと山﨑愛生さんのかわいらしい声が抜群に活きている。
ニゾンが明るい。逆にKOKORO&KARADAでこの明るさをどうやって抑えてたのだろう。


新メンバーフィーチャー嬉しいなあと思って聴いていたら、それどころではなかった。
いつも歌割の多いメンバーの声が少ない。後輩メンバーの歌割が多いのだ。

こういうの、これからもっと増えたらいいなあと思った。
モーニング娘。さん、めちゃくちゃ未来が明るい。

長めの間奏あけ、音数を減らしてアクセント強めの落ちサビ。ブレイクからの転調ラスサビ。
この流れは10000回やられても浮かれる自信がある。自然に身体が動く。




◆人間関係No way way

『LOVEペディア』より落ち着いた雰囲気のこちら。
人間関係って大事にしたいけど面倒だしどうしたらいいか分からない。
一人になりたいけど独りにはなりたくない、みたいな。
人間関係に悩む、これまた等身大の女の子ソング。

『LOVEペディア』同様サビ頭の曲なので、全体を通して疾走感があり気持ちがいい。
華やかなストリングスに、クリーンのカッティングでチャカチャカ鳴ってるギターと、跳ねるベースライン。
個人的にこの曲のドラムのハイハットが好きで、気づいたらハイハットだけ聴いたりしている。
常に裏で刻んでいるのだが、サビに向かう勢いがほしいBメロのときには表になって手伝いにきてくれる。そしてサビになるとしれっと裏に戻る。


こちらもいつも歌割の多いメンバーを抑え、後輩メンバーの歌割が多くなっている。
13期メンバーの加賀楓さんのクールな美しさが目立っている。

シックな私服風衣装もめずらしくて良い。
石田亜佑美さんと森戸知沙希さんにスカートでなくロングパンツを、佐藤優樹さんに膝下丈のスカートをチョイスした方には握手を求める気持ちである。

Dance Shot Ver.もかっこいい。
真似してみようと思ったが、開始10秒で腰の限界を感じた。

間奏でメンバー全員が一列になるところがあるのだが、みんな笑顔で楽しそうにしているのでライブでも毎回見るのが楽しみである。






こうして異次元の『KOKORO&KARADA』と、新しいことにチャレンジした『LOVEペディア』『人間関係No way way』。
今のモーニング娘。'20らしさが詰まっていて、大好きな1枚になった。

*1:モーニング娘。'19コンサートツアー秋〜KOKORO&KARADA〜で披露していたLIVE新曲。